労災治療計画加算、廃止含めた見直しを – 会計検査院が厚労省に“注文”(医療介護CBニュース)

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出典元: 会計検査院がまとめた労災治療計画書の作成状況

労災診療費に関する労災治療計画書について、会計検査院が調べたところ、一部の項目が記載されていなかったり、入院中の患者が通常指示されるような内容が記載されていたりしたことが分かった。労災治療計画書と入院診療計画書の記載項目が同じであれば、早期の社会復帰を目指す労災診療の趣旨にそぐわないため、厚生労働省に労災治療計画加算の廃止を含めた見直しを行うよう求めている。【新井哉】

 厚労省は、労働者災害補償保険法に基づき、業務上の理由などで負傷したり、疾病に罹患したりした労働者に「療養の給付」を行っている。都道府県労働局長の指定する医療機関や労災病院などで診察を行い、厚労省が労災診療費を支払っている。

 労災診療費は、診療報酬の算定方法などを基に費用を算定しているが、できる限り早く社会復帰させるため、独自の算定項目として労災治療計画加算が定められている。こうした事情から通常の診療費と比べて高くなるケースが少なくない。

 同加算に係る労災診療費を算定していた7万6714件(2016年度、20床以上の指定医療機関)について、検査院が労災治療計画書の作成状況を調べたところ、算定基準に定められた計画書を作成していたのは全体の3.2%で、96.2%は「健保点数表等に基づいて作成した入院診療計画書をもって労災治療計画書に代えていた」という。

 労災治療計画書の「入院中の注意事項」と「退院時において回復が見込まれる程度」の項目についても、3割超が記載していなかった。検査院は、こうした状況に加え、労災診療費の支払いが事業主から徴収した保険料を原資として行われていることを挙げ、「算定が適切になるよう、各算定項目の内容等を不断に見直していくことが求められる」と厚労省に“注文”を付けている。

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