腹腔鏡下胆嚢摘出術で大量出血、開腹術に移行を – 厚労省、提言書の周知を全日病に通知(医療介護CBニュース)

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厚生労働省は、腹腔鏡下胆嚢摘出術に関する医療事故の再発防止に向けた提言書を関連の医療機関に周知するよう全日本病院協会(全日病)に通知した。提言書では、腹腔鏡下胆嚢摘出術の際に大量の出血などを認めた場合、速やかに開腹術へ移行するよう求めている。【松村秀士】

 提言書は、医療事故調査制度で「医療事故調査・支援センター」の業務を担う日本医療安全調査機構が定期的にまとめているもので、このほど第5号を公表。医療事故が発生した医療機関からの院内調査の報告を収集・分析し、提言書として明らかにすることで、医療事故の再発防止につなげる狙いがある。

 第5号のテーマは、「腹腔鏡下胆嚢摘出術に係る死亡事例の分析」。それによると、周囲の臓器との癒着が強い高度胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は難易度が高いことから、胆嚢炎の程度や胆管狭窄に関する画像診断を行って手術の適応とタイミングを慎重に判断すべきだとしている。

 また、外科医だけでなく、他の診療科の医師・看護師と共に合併疾患による手術リスクを評価し、場合によっては腹腔鏡下の手術を回避するよう求めている。

 手技に関しては、腹腔鏡下胆嚢摘出術で大量の出血や胆管損傷などを認めた場合、より早いタイミングで開腹術に変更することを留意点に挙げている。開腹術は腹腔鏡下手術よりも良好な視野を得られるためで、「より迅速で確実な止血・剥離・胆管修復などの手技が可能」としている。

 また、手術中の所見で術後の出血や胆汁漏出のリスクが高いと予測される患者については、ドレーンからの排液やバイタルサインの変化などに注意し、術後の出血や胆汁漏出を早期に把握することを促している。

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