自治体病院の統合、医師の働き方改革踏まえ協議 – 厚労省、都道府県に要請へ(医療介護CBニュース)

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骨太方針に盛り込む社会保障関連の政策を話し合う政府の有識者会議が28日開かれ、厚生労働省は、医師の働き方改革の方向性を加味して自治体立や公的な医療機関の再編統合も視野に協議するよう各都道府県に要請する方針を示した。時間外労働(残業)の上限が罰則付きで規制される2024年4月以降、機能の低下が見込まれる自治体病院の再編統合が俎上に載る可能性がある。【兼松昭夫】

 人口減少が進む40年に向けて厚労省では、医師の働き方改革や偏在解消と地域医療構想の実現を「三位一体」で進めたい考え。担当者は「地域医療構想を進めることで(医師の)偏在解消や働き方改革につながるかもしれない。目指す所は一緒」と話している。

 有識者会議は、経済・財政一体改革推進委員会の社会保障ワーキング・グループ。28日の会合では、骨太方針2019の取りまとめに向けた19年前半の課題を厚労省から聞き取った。これに対して厚労省側は、都市部などで高齢化が本格化する24年を想定して各都道府県がつくった地域医療構想の実現に引き続き取り組む方針を説明。具体策として、民間を含む全医療機関の診療実績のデータ分析を19年半ばまでに完了させる方針を示した。

 がんの手術や化学療法の件数など9領域の計17項目を分析し、診療実績を「見える化」する。医療機関の役割分担を巡る地域での議論を促すためだ。ただ、民間の医療機関名は公表しない。厚労省は、分析結果を踏まえた対応を骨太方針2019に盛り込みたい考え。

 分析の結果、自治体病院の機能が周囲の病院と競合していたり、診療実績が乏しかったりすれば、医師の働き方改革の方向性も加味して集約の議論を促す。大半の機能を集約できる自治体病院は再編も視野に協議を呼び掛ける。ただ、緊急性が高い急性心筋梗塞や脳卒中など疾患の特性にも配慮する。

 地域医療構想を実現させるため国は、民間ではカバーできない機能に自治体病院の役割を重点化させる方針。それに向けて、医療機関の具体名や25年までに整備する医療機能ごとの病床数などの「具体的対応方針」に対する全自治体病院の合意を18年度中に取り付けるよう各地で協議が進められてきた。しかし、これまでの協議は「現状追認にすぎない」などの声がある。

 そのため、全医療機関の診療実績を「見える化」し、改めて議論を促す必要があると判断した。28日には、医師の働き方改革の方向性も踏まえて協議するよう都道府県に呼び掛ける方針を示した。

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