介護予防の推進策に事業者の意見反映を – 厚労省の新検討会案に委員が要望、介護保険部会(医療介護CBニュース)

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出典元: 社会保障審議会介護保険部会(20日、都内)

第8期介護保険事業(支援)計画に向けた協議を進めている社会保障審議会介護保険部会は20日、予防事業の推進策について意見交換した。厚生労働省は全ての第1号介護保険被保険者を対象とする「一般介護予防事業」を推進するための検討会を4月に新たに設置する案を提示。これに対して委員からはサービス提供者をメンバーに入れ、現場の視点を反映させるよう求める意見があった。【吉木ちひろ】

 同日の議題の中心は、介護予防や健康づくりに対する保険者機能の強化について。地域の高齢者の自立支援や重度化防止を促す取り組みを強化する目的で、2018年度に制度運用を開始した保険者機能強化推進交付金の機能強化や、自治体の取り組みを評価する指標の在り方などを協議した。

 自治体を評価する指標は、同部会での協議の内容も踏まえながら厚労省で毎年度設定する。19年度の都道府県に対する評価指標の場合は、18年度の評価指標をベースとして、管内に著しく評価指標の得点が低い市町村があった場合に評価を減点する項目を加えるなどの変更が加えられた。同部会の議論では、20年度の評価指標と21年度から始まる第8期の介護保険事業(支援)計画での評価指標の在り方の両面から検討し、評価を精緻化していく方針。

 これについては、委員から「国として最低限実行しなければならない体制を明確に示し、全体の底上げが必要ではないか」「介護保険の加入者全体の状況を見ていく視点が必要」「アウトカム評価や実施内容の質の評価を導入すべき」などの意見があった。

 このほか、厚労省は地域支援事業を推進するために同部会での論点として、▽地域包括支援センターの評価と今後の役割▽多様なニーズに対応したケアマネジメントの在り方▽介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況と評価と効果的な推進について―などを示した。
 このうち、全ての65歳以上の高齢者を対象とした「一般介護予防事業」(“通いの場”の運営など)の推進方策について厚労省は、大学教授などの有識者と業界団体、保険者団体の代表者らを構成員とした新たな検討会を介護保険部会の下に設置することを提案した。検討会の設置そのものに対する反対意見は特に出なかったが、山際淳委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は「実際に事業を実施している生活支援サービスの提供側が構成員に入っていない」と指摘。「高齢者の生活を支援する側から意見を反映できるような構成にすべきではないか」と求めた。

 厚労省老健局の眞鍋馨老人保健課長はこれに対して、保険局の高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施を協議してきた有識者会議との整合性を保つ観点などから構成員を選定したことを説明しながらも、「事業者の意見や実態を把握することも重要。機会を設けることを検討する」と答えた。新たな検討会は4月以降、月1回ペースで開催し、夏をめどに中間取りまとめ、年内に最終的な検討内容の取りまとめを行い、介護保険部会へ報告する予定。

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