介護保険改正へ議論始まる 現役世代の急減 課題に(福祉新聞)

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出典元: 7カ月ぶりに開かれた介護保険部会

厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会(部会長=遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所長)が2月25日に開かれ、制度改正に向けた議論を始めた。2020年の通常国会に改正法案を提出し、21年度からの第8期計画に反映できるようにする。

 介護費用は年々膨らみ、18年度は11兆1000億円と00年度の制度開始から約3倍増えた。高齢化の進展によるものだが、今後の人口推移をみると、25年以降に「支え手」となる現役世代が急減していく中、介護サービスをどう確保するかも重要な課題となる。

 厚労省はこうした問題意識から、制度改正の検討事項として(1)介護予防・健康づくりの推進(2)保険者機能の強化(3)地域包括ケアシステムの推進(4)認知症「共生」「予防」の推進(5)持続可能な制度の再構築・介護現場の革新を示した。

 この5テーマを夏ごろまで横断的に議論した後、個別の施策について検討し、年内に意見を取りまとめる。

 部会の委員は25人。同日は、検討事項に関連した意見を出し合った。

 特に目立ったのは人材確保に関して。「人材あっての介護サービスなので、人材確保も項目に入れて」(伊藤彰久・日本労働組合総連合会生活福祉局長)という意見のほか、介護ロボット・ICTを活用した生産性の向上、地域医療介護総合確保基金の幅広い活用などを求める声もあった。

 給付と負担に言及する意見も多数あり、「大胆な見直しが必要」(安藤伸樹・全国健康保険協会理事長)など、より踏み込んで議論するよう訴えた。

 そのほか「経営の大規模化が必要」(井上隆・日本経済団体連合会常務理事)、「制度が複雑。シンプルにすべき」(山際淳・民間介護事業推進委員会代表委員)、「要介護者の尊厳保持という視点は欠かせない」(石本淳也・日本介護福祉士会長)といった意見も出た。

 また同日は、市町村の地域支援事業のうち、一般介護予防事業(通いの場)を見直すための検討会を立ち上げることも決まった。

 医療保険の保健事業との一体的な実施、PDCAサイクルに沿った方策などについて、4月から月1回程度のペースで議論する。

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