認定介護福祉士、今年度28人誕生 社会的地位の確立なるか(福祉新聞)

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出典元: シンポジウムには5人が登壇

介護福祉士の上位資格である「認定介護福祉士」が今年度に28人誕生し、計55人になった。それを祝って3日、都内で開かれた記念イベントでは、現場のマネジメント、他職種連携の中核的な役割のほか、介護福祉士の社会的地位の確立に向けた活躍にも期待が寄せられた。厚生労働省も認定介護福祉士の普及を後押しする。

 認定介護福祉士の創設は、2007年の社会福祉士及び介護福祉士法改正の際に付帯決議に盛り込まれ、関係団体などが検討やモデル事業を行い、仕組みや研修内容を定めた。高度な知識とスキルを持つ現場のリーダーで、介護福祉士取得後の次のキャリアとなる。認定介護福祉士認証・認定機構(大島伸一理事長)が、認定介護福祉士を養成する研修の認証と研修修了者を認定している。

 これまでモデル事業による認定介護福祉士が27人いたが、今回、通常の研修を修了した28人が新たに認定介護福祉士となった。

 同日の式典で大島理事長は「認定介護福祉士が介護福祉士の地位、役割、責任を明らかにし、これからの医療・介護は医師、看護師だけでなく、介護福祉士が役割を分担しなければ成り立たないということを認識し、先兵となってほしい」とエールを送った。

 シンポジウムでは5人が登壇した。

 日本介護福祉士会の石本淳也会長は「介護福祉士の真上に目指すべき資格があることが大事。社会的評価を受けるに値する研さんを積める道筋をつくりあげたい」と話し、全国的な研修体制を整備することにも意欲を示した。

 全国老人保健施設協会の平川博之副会長は認定介護福祉士は絶対必要だとし、「介護は内向きの人が多い。高いマインドを持っているのに勉強しないのはもったいない」と鼓舞した。

 「専門性を高め、職業としてアイデンティティーを持ってほしい」と強調したのは全国社会福祉法人経営者協議会の小笠原嘉祐副会長。「生活支援の旗を掲げ、医療と拮抗するぐらい外に出て活躍してほしい」と話した。

 同機構の宮島俊彦理事(元厚労省老健局長)は「認定介護福祉士は他職種と連携していくという意味で総合的なケア職を目指しているのでは」と展望。さらに「日本はケア論を本格的に議論したことがない」との問題も提起した。

 鈴木利定・日本介護福祉士養成施設協会副会長は「介護の哲学がない。科学的に究明していくことが必要」と述べた。

 厚労省は自治体に対し、認定介護福祉士に関して、地域医療介護総合確保基金を活用しつつ、職能団体と協力して取り組むよう求めている。

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