ディスコでよみがえる80年代 障害者の自己表現支える地活センター(横浜)(福祉新聞)

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出典元: 約2時間のディスコは熱気にあふれた

ピンク・レディーの「UFO」、中森明菜の「北ウイング」に合わせ、中年の男女が照れくさそうに踊る――。地域活動支援センター「ひふみ」(横浜市)は2月16日、所内をディスコに模様替えし、精神障害者らがDJを招いたダンスイベントを楽しんだ。

 近隣の精神科病院に入院中で、作業療法士に付き添われて参加した女性(62)は入院歴が通算40年。山口百恵のファンで、「いい日旅立ち」を熱唱した。

 歌い終えてマイクを床に置く引退コンサートの名場面を再現すると、喝采を浴びた。

 「普段はおとなしい男性が、ある日、ユーチューブで荻野目洋子の歌を聴いて踊り出しました。そこにヒントを得ました」。ディスコ開設のきっかけを中村麻美所長はこう語る。

 ひふみは定員30人で、精神障害者が日中通う居場所。50~60代が多く、青年期だった1980年代に発病した人も少なくない。絵でも音楽でも自分を表現することが、病からの回復につながると中村所長はみている。

 運営を後押ししたのは認定NPO法人STスポット横浜(横浜市)。ひふみと企画を練り、DJを手配した。87年から横浜市の小劇場を運営し、2017年度からは神奈川県の基金を活用して芸術と福祉をつなぐ活動を続けている。

 事務局長の田中真実さんは「福祉施設の芸術活動への希望はとても大きい。施設によりやりたいことはさまざまなので、オーダーメードでワークショップを開いている」と話す。

 18年6月施行の障害者文化芸術活動推進法を追い風に、厚生労働省は19年度に関連経費約3億円を計上。障害者による文化芸術活動を進めるための基本計画も今年3月中に策定する。

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