障害者が働く広島の古民家カフェ 「地元のニーズに応えて恩返し」(福祉新聞)

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出典元: カフェの外観

改修された築100年超の古民家を借りて障害者が働くカフェが8月1日、広島市内にオープンした。店の名は「テ・ミール」(安佐北区)。必要とされるなら「やってみる」と語呂を合わせた。運営するのは社会福祉法人やぎ(菅井直也理事長)。古民家から少し離れた所にある就労継続支援B型事業所「八木園」の利用者・職員の一部が出向いて切り盛りしている。

 「1年前から接客の練習を重ねてきました」と話すのは知的障害のある大野マサコさん(38)。ミシンで衣類を補修するのが得意で、八木園に通い20年になるベテランだ。今はコーヒー(300円)、玄米茶(100円)など注文を受けて運ぶ。

 八木園の工賃は現在1日400円。カフェで働く人はこれを800円に増やすのが目標という。施設長の春木強さんは「ここは高齢化率の高い地域で、日中通える場が必要とされている」と語る。4年前に受け入れてもらった恩返しの意味も大きいという。

 八木園は2014年8月の豪雨により安佐南区にあった建物が全壊し、同11月に現在の安佐北区に移転した。利用者・職員とも人的な被害はなかったが、よりどころを失った喪失感は重くのしかかった。

 新天地になじむ努力を重ねる中で、一般社団法人「まちづくり四日市役場」(同区)が古民家を改修して月に数回サロンを開いていることを知る。常駐スタッフが欲しかった同法人が八木園に声を掛け、常設のカフェを開く構想が固まった。

 被災から4年。社会福祉法人やぎは今年4月に生活介護事業所「亀山さくら園」を八木園の隣に開設するなど、「地元のニーズに応えて恩返しを」との思いを形にしてきた。

 やぎの菅井理事長は「テ・ミール」について「チャンスを逃がすまいと挑戦した。地域の元気な高齢者も支え手に回ってもらえるよう働き掛けたい」と話している。

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